時が過ぎても変わらない関係ってあるもんだなって。もちろん、年を重ねて経験を重ねて変わることもたくさんある。若い頃と変わらないテンションってのも何か違和感を持ったりもする。
でも、変わらないものもあるんだ。そんなことを先日の土曜日に感じていた。
ちょっとした思い出話。
かつて東京でルームシェアをしていた時期がある。と言っても、かなり短期間で僕は転居してしまったのだけど。
専門学校を卒業する少し前、東京のスタジオに就職した頃の話だ。
テレビ業界に就職した同級生と2DKの部屋を借りた。場所は巣鴨からほど近い千石。閑静な住宅街にたつアパートと呼ぶにはしっかりしていたし、マンションと呼ぶには少し小さい。そんな2DK。風呂とトイレはセパレートだ。
玄関を入ると右手に1部屋、次がトイレ、洗面&バスが続き、さらに進むとDKに入る。もう1部屋はそのDKの向こう。ベランダにはその部屋からしか行けない。
手前の部屋に友人、奥の部屋が僕。そんな部屋割り。
程なくして、さらに1人の住人が転がり込む。同じ専門学校に通っていた友人。2DKなのでもちろん住む部屋はない。彼はDK部分に布団を敷いて暮らし始めた。
実はこの頃から記憶が曖昧だったりする…その後、ぼくは地元へと帰還するのだけど、要するに東京暮らしストレスから軽いパニック障害だった。通勤電車に乗れなくなってしまったんだ。きっと自転車で通勤していても大差はなかったのかもしれないけどね。
まぁ仕事に行かなくなって、ボーッとするか酒飲むかしかすることがなかった時期もあった。そんな時に何していたかなぁ…と思い出すと彼らの夜ご飯を作って待っていたこともあったなぁなんて思い出したんだよね。
ヨーグルトを入れてカレーを作って、ご飯かけるんじゃ能がないってナンを焼いたこともあった。
夜の通販番組のADをしていた友人が持って帰ってくるレトルト食品。それを使って晩御飯を用意したりもした。とはいえ、彼が帰ってくるのなんて週に1回か2回程度だったんだけどね。
あの頃のぼくはどう過ごしていたんだろう。そうやって思うなら、かつてのブログを引っ張り出してこれば何となくはわかってしまう。
こんなものを書き残した上に、ログイン情報を忘れてしまったので消去もできないままだ。消さなくてもいいか。
程なくして、ぼくは去ったけれど、彼らはその後も何年かのルームシェア状態を継続した。
先日、そんな3人が顔を合わせた。ぼく以外の2人は何度か会っていたようだけど3人揃うのは多分7年ぶりだった。
僕らが会うことになった理由は結婚式だ。3番目に入ってきた彼が結婚した。
当初、ぼくと2人暮らしを始めた友人は今では有名番組にも名前を連ねるような大出世をしている。まぁギリギリにしかやってこないだろうと、先に受付を済ます。
席次表をもらう。
ぼくと彼の間柄をみてぼくは涙が出そうだった。「新郎元ルームメイト 友人」。
他にもバンドメンバーでもあるし、専門学校同級生でもある、単純に友人でもある。間柄を表す言葉はいくらでも会ったんだけど、ルームメイトを選んでくれたんだなって。
僕らは専門学校の同級生だった。年齢は僕だけ4つ上。18歳と22歳で出会った。14年前のことだ。
仲が良かったから一緒に暮らしたんだっけ?一緒に暮らしたから仲が良くなったんだっけ?元からこういう空気感で接してたんだっけ?改めて考えている。
人と人の間って不思議だ。なぜか壊れてしまうこともある。壊れないにしても崩れてしまうことの方が多いだろうなって。でも、こうして変わらないこともある。お互いが変わった上で変わらない関係がある。
これからも楽しい関係でいられるといいな。