2019年の米作りを振り返る。中野式除草機とレンゲについて。

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また更新をサボってしまった…あっという間に9月が過ぎ去り、稲刈りがやってきました。先に収量を報告しておくと、515kgの収穫となりました。8俵半。

何よりも無事にここまでこぎ着けたことに感謝です。

自分の労力というか、頑張りというか…そこも自分ながらに否定はしないのですが、それ以上に災害もなく収穫できたこと、見守ってくれた家族や地域の方、オペレートしてくださった農業改善組合の皆さま、こうした支えなしにはここまで来れません。まずはありがとうございました!

今年も昨年に続き、無農薬・無化学肥料での栽培となりました。その中で昨年度との違いとしては以下の2点。

  • 中野式除草機の導入で除草予定の変更
  • 緑肥としてレンゲ使用と倒伏しかけた事実。(昨年はレンゲの連作障害を避けて有機堆肥)

今回は、この2点について振り返っておこうと思う。

中野式除草と除草期間について

という事で、中野式除草機ってどんなのものなの?とか、使い方は?という話は下の記事で確認してもらいたい。

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米作りで大切なこととして水管理と除草があげられると思う。そのほかにも施肥のタイミングなどもあるけど、施肥はよほどしない方針なので僕の場合はこの2つが主な仕事となります。

丁寧に除草するのが近道

そのうちの1つ除草方法を今年は変えました。除草方法を変えたので、そこにかける除草期間も変更。

田植え後5日目からはとにかく毎朝2時間を除草に使った。その中で焦りがでた部分は除草が上手くいかず、丁寧に除草機をかけられた部分は本当に綺麗に除草が出来ました。

ここからの反省としては『序盤の除草は休日返上してでもやれ!』って事です(笑)ちょっと道具に甘えた部分があったのも事実なんですよね。結果、焦って除草機をかけた部分は上手くいっていなかった。

なので、時間が取れない日は仕方ないのですが時間が取れる日はひたすら除草機をかける。来年度はそこに重点をおこうと思います。時間はかかっても、ゆっくり丁寧に。それが1番の近道。

除草に費やした期間は激減!

そんなこんなで5月下旬に田植えをして、6月いっぱいまでの1ヶ月と1週間ほどはずっと除草してました。1日にまわれる範囲が限られるので日々やっていく形。

これが適切な時期にバぁーっと一面を除草できたなら、田植え後に1回、2週間後にもう一回とかでかなり抑えられるんだって。人手が欲しいぜ…何年かしたら妻と子供が加勢してくれるかな。

でね、ひとまずは7月の土用干しまで頑張って除草。これまでは、土用干しに入っても草が気になって除草に入ったりしていたんだよね。何より除草しきれていないところが多かった。

今年は中野式除草機を開発した中野さんご本人からの助言で7月は一度も除草に入りませんでした。

そのまま八月を迎え、うかうかしている内に穂孕期に…田んぼ入れねぇ。

チーン…

という事で八月もほぼ除草には入れなかったんですよね。にも関わらず、少し逃した蓼(タデ)たちが伸びてきてしまったくらいで基本的には草は抑えられた結果となりました。

それで収量は冒頭の通りなので、なかなかの結果だと個人的には満足しています。

反省点としては土用干しが終わったら、一周は田んぼを回ろうという事ですね。その時に蓼は一掃できるはず。そうすれば、穂孕期〜収穫まで稲にストレスをかけないで育てられると考えています。

初めての倒伏しかけ問題

3年目の田んぼで初めての経験。ついに倒伏か…台風が通り過ぎた後に倒れ始めてしまったんですよね。完全に倒伏する前に収穫を迎えたのですが、もう少し遅かったら完全に倒れてしまったんだろうなぁ。そういう状況でした。

今年は梅雨が続き、一向に干せなかったのを思い出す。その影響による過剰な分蘖。そして、もう一つがレンゲによって成長しすぎたのでは?という疑い。

育ちすぎたレンゲが効きまくり…?

昨年はレンゲの連作障害が出始めているのを懸念して牛糞&籾殻の堆肥を年末までに投入。今年はレンゲを緑肥として使用した年となりました。

レンゲはC/N比(Cは炭素、Nは窒素を表しています)が低く、肥料となって効き始めるまでの期間が短い有機肥料と言えます。この値が大きいものは中長期でゆっくりと窒素になっていき、肥料として効いていきます。

そう、即効性が高い緑肥がレンゲと言えます。そんなレンゲ、今年は地域でレンゲ祭りを行なった成り行きで育ちすぎた気配がありました。実際にすき込みタイミングも遅かった。

その分、レンゲの育成が進み、供給される肥料分を増えたのかなぁと振り返っています。

緑肥は判断が難しい?

こうした経験を経て、レンゲを使う人と使わない人が出てくる理由が少し見えた気もした。これだけ良く効く有機肥料ならみんなが使えばいい。でも、弊害もあるんだなぁと。

それは、どれだけの効力を発揮してくれるかが読みにくいという事。いったいどれだけの肥料分になっているのか、それがわかり難い。化学肥料ならば、この敷地にこれだけの肥料分を投入したというのが明らかだ。でも、緑肥では緑肥そのものの成長度合いに左右される。

だからと言って、僕が化学肥料を使うのか?というと全くそんなつもりはなくて、あくまでも緑肥や堆肥。ゆくゆくは無肥料で作りたい。ただ、大規模な農業を行なっている場合に適切な管理をしようと考えると、こういう曖昧さは害にしかならないのかなと感じたんだよね。

基本はブレずに新たなことを取り入れる

という事で2019年の米作りを駆け足ですが振り返ってみた。毎年新たな学びがあり、反省があり、気をつけていても天候に左右されたりと…米作りは一生の勉強になりそうだなぁと感じます。

次の米作りもここに書いたことを胸に新たなことも取り入れていきたいと思います。

今、考えているのは竹パウダーと苦汁。

竹パウダーは草の抑制と稲の補強に、苦汁は食味の向上に効果があると言われています。予算がかさむけどね…機械も持っていないので、やれるのかわからないのですが検討していきます。

また、BASEの更新が済んでいませんが…お米を食べたい!と思ってくださる方、よろしければ直接ご連絡いただければと思います。

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書いている人

1983年製。3児の父親。レコーディング・エンジニア。休日や平日の早朝は、趣味とは言えなくなってきた30坪ほどの畑と、1反の田んぼで過ごす日々…(笑)
大好きなお酒から発酵文化に興味を持ち、米を作っているなら麹も!ということでマイクロ麹屋さんを始めました。どうなっていくんだろ、僕の人生。

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