前回、黒麹を使って『ごど』を仕込んだよ〜って話をしました。もう少し「ごど」について語らせてもらいます(どうした、急にw)。
ただ、こないだの記事に書いてしまうとまとまりがなくなるので、分割しただけなんだけどね。いきます、ごどのテクスチャの話。
テクスチャって何かといえば、『質感』。例えば、素材のテクスチャって言えば、見た目や触りごごちとか視覚的なことや触覚的な素材感のこと。匂いも含まれるのかな?
それでさ、ごどってテクスチャを好みによって変化させやすい発酵食品に感じるんだよね。
仕込みでごどのテクスチャを変える!
ごどの面白さの要素として、水分の調整、塩分濃度の具合、納豆の発酵具合などでテクスチャが変わっていくんだよね。
僕の好みとしては、
- 煮汁(大豆を煮るところから作った場合)は少なめ。
- 塩分濃度は3〜4%
- 納豆の発酵具合も緩めがGood
こういった具合。ただ、塩分濃度についてはあまり下げないようにしてください。2〜5%の間で調整してみてください。塩分濃度は味の調整でもありますが、同時に雑菌を繁殖させないためのバリアでもあるんですよね。
その上で仕込み時には入念に手洗い、容器の殺菌消毒をしっかり行ってください。
一番お手軽なのが水分量の違い
まずは一番お手軽な調整。それが水分の量。納豆、麹、塩を混ぜた時にそれぞれが滑らかに混ざっている状態を適量、中間量として考えています。目安としては納豆100gに対して10〜15mlくらい。
その上で僕は少なめの設定で仕込んでいます。発酵が進むにつれて麹が溶けて少しだけ水っぽさは増します。それを見越してって形です。
ごどの発祥である十和田ではかなり水分の多い仕込みも存在しているようです。中間量、少なめの水分量のごどはオカズというか、酒の肴にちょうど良い。息子はご飯にのせて食べてたりする。僕はもっぱら酒の肴。
水を増やしていくとドロっとしてくるので調味料っぽい仕上がりになっていきます。これも好みではご飯と一緒にいけるかな。あとは炒め物の調味にも良い感じ。
素材になる納豆のテクスチャを変える
続いて、納豆について書いていきたいと思う。
納豆の発酵具合を自分の好みに合わせることでも変化を楽しめます。この時点で納豆を手作りする前提になってきますが…汗
納豆を手作りする際のハードルとして『豆を煮る』工程があります。乾燥した大豆を1日ほど水に漬けて、水分をしっかり大豆に吸わせる。その後も時間がかかってくるんですが、最低でも1時間半〜2時間ほど煮なければいけません。
もしくは、圧力鍋を使うのも良いかも。圧力鍋を使えば加熱時間としては10分ほど(圧力鍋の仕様に従ってください)まで短縮できます。ただ、減圧に時間がかかる事と少量ずつしか火を通せないので、その辺りは仕込み量とスケジュールによって決めていただければと。
味噌仕込みでは時間をかけて豆を煮たり、蒸したりしていくのですが、ごどは少量の仕込みだと思いますので、手間を省きたい人にはパックで売っている大豆の水煮がオススメです。僕も使います。
ちなみに、納豆を手作りしない場合は煮汁がないのでお湯を足したりで問題はないです。
48時間しっかり発酵か24時間の浅めの発酵か
納豆づくりには手作り納豆用の納豆菌か市販のパック納豆を使用します。
作り方としては用意できた煮豆に納豆菌を散布するか、市販の納豆を3粒ほど混ぜていきます。そのまま、40〜45℃で24〜48時間保温します。
身近なものを利用した保温方法としては、発泡スチロールの中にカイロを入れて温度を保つ方法、夏場の暑い時期であればカイロなどを入れずに日当たりの良い場所に置いてみるなど、意外と方法はあったりします。ただ、温度が一定にはならないので発酵も安定しないデメリットがある。
オススメはヨーグルトメーカーを使っての保温。僕自身はヨーグルティアを使って発酵させています。
約24〜48時間で完成なんですが、かなり幅がありますよね。24時間でも納豆にはなってきていますが、市販の物と比べると浅い発酵具合。そのままさらに24時間続けていくとしっかり発酵になります。
発酵具合は24時間でもいいし、30時間、36時間などその時の状況でも変化があると思います。何度か作ってみて自分の好みを探すのはなかなか楽しいです。ごどにしなくても自家製納豆はかなり美味しいので是非試してみて欲しいです。
Let’s ごど!
ということで、長々とごどのテクスチャの話をしてきましたが作ってみましょう。まずはそこからですね。市販の納豆と麹、塩で作るところからで全然OK。さらに変化をつけてみたくなったら、いちど納豆づくりから始めてみると本当に面白いです。
納豆の発酵具合、水分量、麹の種類など…レシピだけではなく、そこに気候や季節も加わると、無限大にバリエーションが増えていきます。イコールそれは自分のオリジナルの発酵食品が出来上がるということにもなります。
よかったら、僕の糀も使ってみてくださいね。→麹と米のお店『米と糀』
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