自家製発酵食品にハマっている、よーへい(@campanella225)です。ネットショップ「米と糀」にて糀の販売もしておりますので、どうぞよろしくです!
ということで、今日はキャベツで作る発酵食品『ザワークラウト』。
キャベツの酢漬け(ピクルス)と勘違いされている方も多いのですが、ザワークラウトの酸っぱさは酢によって生まれるわけじゃないんです。
酸っぱいから酢漬けだと考えちゃいますよね!
その辺りも含めて、今回はザワークラウトの作り方とその発酵の内容についても紹介します!
ザワークラウトってどんな発酵食品?
そもそも、ザワークラウトってなんなの?ってところから。
まず、ザワークラウトは「ザワー」と「クラウト」に分かれるんですけど、これ、ドイツ語なんです。英語ではサワークラウト。
ここまで書くとわかると思いますが、「ザワー」は酸っぱいの意味。「クラウト」はキャベツ。そのまんまの「酸っぱいキャベツ」って意味なんですよね。
乳酸発酵で生まれる酸っぱさ
そんな酸っぱいキャベツのザワークラウト。最初に書いた通り、酢漬けではありません。同じように酸っぱい存在のピクルス。こちらはご存知の通り、酢漬けですね。
製法としては、ザワークラウトには酢などの酸味料は(基本的に)入れずに作られています。では、どこから酸っぱさがやってくるのか…?
その酸っぱさを生み出しているのは「乳酸菌」!なんです。
この後の作り方を読んでいただくとわかるのですが、キャベツを水につけておくだけで酸っぱさが生まれます。
乳酸菌の生命活動の副産物が乳酸
ここで何が起きているかと言うと、キャベツに付着していた植物性乳酸菌が活躍しています。ヨーグルトやチーズを作るのは動物性乳酸菌で別の種類。
この植物性乳酸菌はブドウ糖、果糖、麦芽糖などを栄養源としています。
ザワークラウトを仕込むと、水中で植物性乳酸菌がキャベツなどから出てきたブドウ糖や果糖を栄養源として代謝を行います。
そうすることで乳酸菌は生きていくエネルギーを獲るんです。彼らは別にザワークラウトが作りたいわけじゃない(笑)そのエネルギーを獲る生命活動の副産物として乳酸が作られるんですよね。ありがたや!
乳酸がその他の菌を撃退
こうして乳酸菌はどんどん増殖して、乳酸もどんどん増えていきます。
その結果、ザワークラウトが酸性に偏っていきます。そうなると、乳酸菌以外が増えにくくなり雑菌の繁殖を抑えられるわけです。
だんだん見えてきましたよね。
乳酸菌が支配的に増えること、酸性に傾くことで雑菌の繁殖を抑える→保存力が増す!→保存食ができた!!!
とまぁ、ザワークラウトと言うのはこう言う保存食、発酵食品なんですね。
ザワークラウトのレシピ
今回、僕が用意したのは、
- キャベツ(適量)
- 塩(適量)
- キャラウェイシード(スパイス)
これだけです(笑)
その他、使った調理器具としては、
- ボウル
- 適切大きさの容器
- ラップ
- 重しの石
こんな感じですね。なので、これを読んですぐに作り始めることも可能じゃないでしょうか?キャラウェイシードがなくても問題はありません!
キャラウェイシードじゃなくてもOK!
今回、僕はキャラウェイシードを使用していますが…無くても問題ありませんし、その他にはジュニパー、ディルシードといった香辛料が使われることが多いようです。
あくまでも、使われることが多いという話。僕が使用しているのはコチラ。
このキャラウェイシード、ザワークラウト以外にも炒めものに使っても美味しいので持っていて損はない香辛料ですよ♪
[aside type=”normal”]その他の香辛料としては、鷹の爪、ローリエなどもよく使われています。ザワークラウトと言っても、作る人の好みで様々な味に仕上がります。[/aside]
キャベツをせん切りにして、塩で揉む
最初にすることはキャベツのせん切りです。市販のものは細〜く切られているものが多いですが、僕にはその腕がないので、かなりざっくりと切りました。5mm〜10mmくらいの幅です。
量としてはキャベツを3分の1玉ほど。
発酵食品は大量に仕込んだ方が上手くいく。そんな話を聞いたこともありますが、失敗を恐れた僕はこの程度の量で作りました。量はお任せします!
この後は、塩を振ってモミます。塩もみを作るのと全く同じです!塩の量はキャベツに対して2%くらいと言われています。めんどいので、少し塩を振っては揉み、振っては揉み…
モミモミ、モミモミ…
水が出てきたあたりでキャラウェイシードを投入しました。これも適量。パラパラっと振りかけます。
キャラウェイシードを投入したら、再び揉みます。だいぶ水が出てきたら揉むから押し込むようにしていきます。そうすると思っている以上の水分が出てきます。
押しつぶすわけじゃなく、ギュ〜〜〜って水を出す感じですね。ゆっくり力をかけます。
キャベツから出た水分で表面が浸されるくらいになったら完了です!この時、キャベツの表面が完全に水面下に入っている必要はありません。
容器に詰める時に改めて押し込んでいくので大丈夫です!
容器に押し込みましょう!!
ということで、ここまできたら容器に入れていきます。今回、僕はプラスチック製の容器にしました。陶器のカメでもいいです。僕は発酵の様子が見えるのでガラスかプラスチックをオススメします。
可能なら、ガラス製が一番ですね。
で、用意した容器にギュウギュウ詰め込みましょう。まさにギュウギュウと。そうすることで出し切れていなかった水分が出てきます。
詰め込んだら、ラップをかけます。これは無しでも問題ないです。ラップの臭いが移ることも考えられるので無い方がベター。
にも関わらず、僕がラップをしてみることにしたのはカビ対策ですね。
夏場なら3日、冬場なら1週間程度
この後は発酵するのを待ちます。
夏場なら約3日、冬場なら約1週間ほど。これも「約」ですね。もっと長期間にわたって発酵させていくのも可能です。実験ですね(笑)
今回の僕のザワークラウトは5日間発酵させました。
肉料理との相性が抜群♪
ということで5日間の発酵を終えて食べてみました。
豚肉のソテーの付け合わせとしてザワークラウト。お酒があるとなお良いですけどね♪
正直、コメとは合わなかったかな…と感じています。香辛料に何を使うか?でまた印象は変わってくるので、研究が必要ですね♪
ザワークラウトを作るコツ!
レシピとも言えないレシピですが、ここまで作り方を書いてきました。作ってみて感じたのは、かなり簡単であるということ。よっぽど「失敗した…」なんてことはないんじゃないかな。
ただ、そのために一つのことを気をつけておいてください。これまでにも書いていますが、『つけ込む野菜を空気に触れさせないこと!』これが重要。
空気に触れるとカビが生えたり、発酵じゃなく腐敗が始まります。発酵をさせるには液体にしっかりと浸しておくことです。
これさえ守れば、ほぼザワークラウトを成功させることができます。
漬け込んだら下の写真のように「重しの石」をのせておくと良いですね。
まとめ:とりあえず、作ってみよう♪
簡単に言うと、キャベツ(野菜ならなんでもOK)を用意し、刻み、塩もみにして香辛料を混ぜる。あとは容器に詰め込み、発酵を待つ。
それだけ(笑)
それで美味しいザワークラウトが完成です。香辛料を変えてみたり、野菜を変えてみたり、甘口の白ワインを混ぜるレシピもあります。
いろいろ試してみて、「自分の味」を見つけてみてください!僕もいろんなパターンを試してみたいと思います♪
僕の発酵の教科書はコレ♪発酵食品を作るなら必携の一冊です!
オススメ記事セレクション