突然ですが、ぶどうの生産量の多い地域ってご存知ですか?
答えは山梨県、長野県、山形県がトップ3です。
僕の住んでいる愛知県はブドウ生産量が2014年の統計では全国8位!(微妙ですかね…笑)少し田舎に出て行くとブドウ畑が多く、夏にはぶどう狩りが盛んに行われています。
また、巨峰の種無し品種を作ったのも愛知県と言われているんですよ!
そんな土地柄のせいか、知人や親戚からたくさんのブドウをおすそ分けでいただきます。ですが、家族4人では食べきれなかったり、傷んでしまうモノもあったんです。
「捨てるのはもったいない!」ならば、ワインにしちゃおう♪ってことでワインを作ってみることにしたんです。今回は実際にぼくが行った仕込みまでをまとめました。参考にしていただければ幸いです。
ブドウを自然発酵させるだけでワインになります
では、ワイン作りに戻ります。実はワインの作り方をものすごくザックリというと発酵させるだけなんです。ブドウを腐らせていくと、ブドウに含まれる糖が酵母菌によってアルコールと二酸化炭素に分解されます。
C6H12O6 → 2 C2H5OH + 2 CO2
上記のような化学式で表されます。久々に見ましたよね?化学式(笑)
めちゃくちゃ簡略化すると、これだけの反応でブドウがワインへと変化していきます。それゆえ、酒税法上でも果実酒を作る際のブドウの使用って禁止されているんですよね。
こうやってワインを作りました!
まずは使用した道具を箇条書きにします。特段、ワイン作りに当たって準備したモノはありません。
- ペットボトル(2L)
- ボウル(23cm)
- ロート(持っていなかったので、クリアファイルを丸めて代用しています。)
- ザル
以上です。これだけです(笑)おそらくはご家庭にあると思います。
ペットボトルやボウルのサイズは僕が使ったサイズを書かせてもらいましたが、実際は使用するブドウの量、作るワインの量で適したサイズをご用意いただければと思います。
では、実際の手順に進んでいきます♪
1.ブドウを用意
今回、使用したブドウの量は3房。下に出てくる写真の量になります。
ブドウの品種をしっかり確認を取らないまま製作してしまったのが申し訳ないのですが、巨峰と”何か”です(笑)
左右のモノに比べて粒が小ぶりな真ん中ののブドウ品種が不明です。
僕が使った品種の一つ「巨峰」はワイン作りには適さないと言われる事が多い品種です。
その理由は色が薄い事・香りが弱い事・価格が高い事などが挙げられます。国内産のワインでは「巨峰ワイン」を原料とした商品もありますが、それはそういったマイナス面を覆すだけの努力の賜物だと言えます。
赤ワイン作りに向いているブドウ品種
- ベリーA
- キャンベル
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- メルロー etc…
ベリーA、キャンベルは手に入れやすい品種で食用として販売されています。カベルネ、メルローなどはワイン用ブドウ品種で身近なスーパーなどでの入手は難しくなっています。
また、よく目にするデラウエアも巨峰と同様にワインには不向きとされています。不向きとはされていますが、入手が容易なので個人的には試してみる予定です。
2.サッと洗う(洗い過ぎない)
房から果実をとる前に流水でサラッと洗います。ブドウの果皮に天然の酵母菌が付いているので、洗い過ぎないように注意してください。
また、理想的には洗わずに使う方が良いそうです。水洗いする事で余分な水分が加わってしまうのを防ぐためです。
この果皮に付着している酵母のみで発酵させる事を自然発酵と言います。市販されている多くのワインは自然発酵ではなく、発酵を確実なものとするために培養された酵母を投入します。
今回、僕の場合は失敗しても良いので自然発酵に賭けました。
3.潰す
潰します!この量ですので、手でワシワシとひたすら握り潰していきます。
この時、僕は枝から果実を取っていますがワイン用のブドウを使用している場合は枝が細いため、枝がついたまま潰していきます。
この段階では思ったほどワインの色になっていません。こんなに薄いんだ…とちょっと落胆しました。でも、後には退けません(笑)
4.ビン詰め(ペットボトル詰め)
この作業が一番難しかったです。もし、お持ちでしたら「ロート」を使われる事を強くオススメいたします。
僕の家には「ロート」がなかったので妻の発案により、クリアファイルを丸めて代用しております。
この時に注意が必要なのは、潰したものを”全て”容器に入れてください。赤ワインを作っていく場合、種子、枝、果皮が重要になってきます。
赤ワインのワインレッドは果皮から出てきます。独特の渋み(タンニン)は種、枝から滲み出てくる成分です。
逆に白ワインを作る時にはこれらを取り除くことになります。
後半の工程においても必要となってきますのでワイン作りをやってみよう!という気持ちになられている方は持っておいて損はないと思います。
今後のことを考えて、ぼく自身も買いに走りました(笑)このくらいのサイズでちょうど良いと思います。
5.この状態で一次発酵を待ちます
ペットボトルに移すと、思っていた以上に量がありました。ここからは、一次発酵を待ちます。
発酵を進めるには酸素も必要になるので、少しだけボトルのキャップを緩めておきます。これは酸素を入れる役割も果たしますが、急な発酵により二酸化炭素が多量に発生し、容器の破裂を起こさせないためでもあります。
発酵で発生する二酸化炭素はかなりの量があり、密閉していると本当に破裂しますので、お気をつけください。
完全に余談ですが…大学時代に友人と悪ふざけでオレンジジュールを発酵させ、破裂させようという馬鹿げた事をやった事があります。
その時はパンパンになったペットボトルを壁に投げつけたのですが、見事にペットボトルが弾け飛びました(悪臭とともに)。
今後の発酵については、追って記事を書きたいと思います。現在、澱引きという作業に入っています。
また、酒税法についてまとめた記事もございますので一度チェックしてみてください!
こういった書籍も出版されているので、参考にされると良いと思います!
自分でワイナリーを作り起業された方!スゴい!
2016年はロゼワインを作りましたので、よろしければ読んでみてください!
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