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  • 板麹とバラ麹。それぞれに違いってあるの?

    麹

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    麹といってイメージする姿ってどんなものですか?

    きっと一番身近にある麹ってスーパーでも売っている「みやここうじ」じゃないかと思うんですよね。四角い板状になった板麹。

    その他にはパラパラの麹を見たことがある方もいると思います。

    見た目の違う麹。様子が少し違うけど、用途も違うんだろうか…?と疑問に感じていらっしゃる方もいると思うので、今回はその辺りをまとめていきたいと思います。

    まず種類として分けてみたのは下記の2つ。

    • 板麹(びっしり菌糸が伸びて板になってる麹)
    • バラ麹(バラバラになった状態の麹)

    見た目の形状としてはこの2つに分けられますが、さらに分けるとする乾燥麹なのか生麹なのか?という差も出てきます。

    話が長くなってしまうので、ひとまず、今日のポイントは板麹のようにモコモコ麹、バラ麹のようにサラサラ麹、その2つに差はあるのか?そこの差をお話していきますね。

    製麹するときの温度の違い

    製麹で「せいぎく」と読みます。麹を作ることをこう言います。

    まず第一の板麹とバラ麹の違いとして、麹をつくる時の温度が違うんですよね。麹作りは種麹と呼ばれる麹菌の胞子をお米に付着させてから約43〜48時間で行われます。

    【麹づくり初日】引込み〜切返しまで。時間をかけて芽吹かせる。

    2018.07.22

    この約48時間の中で麹の温度をどの様に変化させていくかで、麹の出来上がりに違いが出てきて、見た目の違いにもなるんです。

    低温製麹と高温製麹

    低温製麹と呼ばれる低めの温度(具体的にいうと36〜39℃)で麹を作っていくと、モコモコとした菌糸がビッシリと伸びた板麹になります。

    逆に高温製麹と呼ばれる高い温度(40〜45℃)で麹を作っていくとサラサラとしたバラ麹に近づいていきます。高温製麹をしてもある程度は板状になるのですが、低温製麹の時とは毛並みが違う印象の仕上がりになっていきます。

    ここで注意が1つあって、板麹を使いやすい様にバラバラにほぐしてくれたバラ麹もあるということです。

    麹
    これは麹菌をつけてから約10時間後。

    作られる酵素の比率が変化する

    温度管理の違いで見た目に違いが出てくることはわかりました。では見た目以外に違いは出るのでしょうか?

    出るんですよね。麹作りの面白いところなんです、ここが。その違いを利用して、用途によって作り分けることが出来ちゃうのです。

    で、その違いというのが生成される酵素の比率

    めちゃくちゃ単純化して話を進めます。麹菌が繁殖していく中で作ってくれる酵素は主に2つ。アミラーゼとプロテアーゼが生成されます。

    アミラーゼとプロテアーゼの特技

    低温製麹と高温製麹の違いによって、代表的な2つの酵素の生成される比率が変化します。

    どの様に変化するかというと、低温製麹ではプロテアーゼが増え、高温製麹ではアミラーゼが増えるんですね。そして、これらの酵素の特技というのに違いがあります。

    プロテアーゼはタンパク質を分解してアミノ酸を作ります。ゆえにどうなるかというと…旨味が増し増し!

    アミラーゼは知っている方も多いかも。デンプンを分解してブドウ糖などの糖分にしてくれます。味的には甘みが増す方向へむかいます。

    先ほど、少し言いましたね。温度の違いで作りわけができるって。温度の違いによって、生成してもらう酵素が変わります。その酵素の違いを持った麹を使って何を僕たちは得るのか?そういうことなんですよね。

    お味噌屋さんと酒蔵さんの違い

    このモコモコの麹とサラサラの麹との差がわかりやすく出るのが、お味噌屋さんと酒蔵さん。もちろん一概には言えません。どんなお味噌にしたいのか、どんなお酒を作りたいのかで種麹の選択も違いますし、板にするのかバラけさせるのか…実は簡単には分けられない。

    分けられないのですが、一般的に分けるとするとお味噌屋さんの麹と酒蔵さんの麹の差になってきます。

    さっきの酵素の特技の差を見ていくと気づくと思います。旨味を作り出すプロテアーゼが必要なのは、お味噌?お酒?さぁどっちでしょうか?

    答えはお味噌ですよね。

    逆に甘みや糖分が必要なのは酒造りになります。味としての甘みもそうですし、アルコール発酵には糖分が必要不可欠です。

    それぞれの麹に麹つくりの美学がある

    こうして見ていくと、麹の見ため1つで様々なことがわかるんですよね。麹を作った人がどこにポイントをおいているのか。どういう使われ方を想定して製麹していくのか。

    とは言え、一般的に販売されている麹はどちらの用途でもうまくいく様に平均的なところを狙って作られています。

    最初に登場した伊勢惣さんの「みやここうじ」。一般的なスーパーでも見かける麹です。おそらく、このページにお越しの方はみたことがあるはず!

    ね、このパッケージ。使ったことありますか?「みやここうじ」は見た目は生麹っぽさがあるのですが、実際は乾燥麹。低温で乾燥させることでフレッシュさも残しているのかなぁと驚きます。

    この「みやここうじ」ビッシリと菌糸が絡んだ板麹できっと低温製麹だと考えているのですが、味噌はもちろん甘酒にも使えます。

    僕の麹はというと、高温製麹をしています。麹つくりの後半は常に43℃前後をキープする様に温度管理。そういう麹でも美味しい味噌は作れますし、甘酒にした時のスッキリとした甘みは格別だと自信を持ってもいます。

    どちらにも使えるけれど、特化した麹つくりが可能ですしどちら寄りなのかは見た目の違いに出てきている。そう考えていただけばいいのかなと思います。

    ぜひ、僕の麹に興味を持っていただけたならご一報ください。今回はこんなところで。ではでは。

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    小倉ヒラクさんのこうじづくり講座を終えて。

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    33歳、二人の男の子の父親してます。レコーディング・エンジニア。「丁寧に生きる」をテーマに本質的な生き方を求めています。農業/発酵/ロケットストーブ/ワイン/ビール/里山/狩猟/愛知県