こんにちは、発酵好きがこうじて「米と糀」というショップを始めたよーへいです。ぜひ、お店ものぞいていってくださいませませ。
ということで今回は『麹づくりってどんなものなの?』という、あなたにお届けいたします。
ぼくが実際にやっている麹づくりのアウトラインを知っていただける内容にしたいなぁ、と考えながら書き始めたのですが…長くなってしまったので、3回に分けて書いていきますね。
第1回目は麹づくりの土台となる蒸し米の作り方。
まずは下準備。浸漬、浸水から水切り
麹づくりに使うお米は炊くのではなくて、蒸します。使用しているお米は通常のうるち米。ごく一般的に食べている種類の米です。
僕も勘違いしていたのですが、もち米を使うと思っていらっしゃる方も多いですよね。もちろん、もち米でも作れますが…もち米は米同士がくっついてしまうので麹づくりには不利なんです。
では、お米を蒸すということで最初に行うのは「お米を水に浸けておくコト」です。浸漬とか、浸水って言います。お米に十分に水分を吸収させた上で蒸気で蒸していきます。
浸けておく時間は季節によって変わるのですが、気温が高ければ短く、寒い時期ほど長い時間に。おおむね半日〜1日と考えておいていただければ良いかなと。
こちらの記事に「蒸す」と「炊く」の違いもチェックしてみてくださいね。
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水をしっかり切って、外硬内軟に蒸す!
しっかりと浸漬をさせたら、お米をザルにあげて水をきります。時間にして1時間半〜2時間ほど。季節によって変動しますが、最低1時間半は必要です。
30分おきくらいにザルを傾けたり、お米の上下をひっくり返したりと動きを与えると、まんべんなく水がきれます。
『なぜ、こんなにもしっかりと水を切るのか?』というと、お米を外硬内軟に蒸し上げるため。そして、この外硬内軟であることが美味しい麹を醸すための最初のステップでもあります。
で…外硬内軟って何よ?って話ですよね。
読んで文字のごとく、お米の表面は硬く内部は柔らかくするコト。蒸しあがったお米を触ってもベタつかず、ひねり潰すと芯が残らずお餅のような弾力を持っている状態を外硬内軟と言っているんですね。
水を切らずに蒸し作業に移ってしまうと、お米の周囲に水分が多く残ってしまいベタついた蒸し米が出来上がってしまいます。
せっかく蒸したにの、炊いた状態に近づいてしまうんですね。外軟内軟でも、外硬内硬でもない外硬内軟で蒸し上げるための準備というわけです。
なので、地味なんですけど蒸す前の水切りはとっても大切な工程の1つなんです。
蒸し。しっかり蒸気を確認してから蒸籠をセット!
さて、やっとここまできました!蒸しに取りかかります。
水をしっかりと切ったら、鍋でお湯を沸かします。弱めの中火のくらいでしっかり沸騰し続ける感じです。常に蒸気を送り続ける必要があります。
湯気が上がってきたら、蒸籠に蒸し布を敷き、水切りが済んだお米を入れます。
[aside type=”normal”]この時、蒸し布は濡らしてから硬く絞っておきます。お米の水を切った時と同様に余分な水分は除去しましょう。[/aside]
お米を入れるときはフワッと入れてください。なんとなくしっかりと押し込んで入れたくなるのですが、お米とお米の間に自然なスペースを残しておいてください。
そうすることで、蒸気が全てのお米にゆき届くようにするんですね。
あとは蒸籠を鍋にのせて、木蓋をします。しばらく様子を見守って、蒸籠と木蓋の間から湯気が上がってくることを確認しましょう。
蒸し時間はお湯が沸騰してから蒸籠を鍋にセットしたとして、45分〜50分。季節によって変動しますが、45分を目安にしてみてください。
こうして蒸しあがったお米は、手にとってみて『触ってもベタつかず、ひねり潰すと芯が残らずお餅のような弾力を持っている状態』かどうかを確認します。
こうして、ひねり潰して蒸し米の出来を確認することを「ひねり餅」と言います。
この時に内部に芯が残っているようなら、追加で5分ほど蒸してみてください。ここでベタつくようなら水切りが不十分だったことになります。次回に活かすことにして次に進みましょう。
可能なら和蒸籠で!強い味方になります。
ここまでの話では蒸籠について、和蒸籠かステンレス製のものか指定はしていません。ですが、可能なら和蒸籠をオススメします。
詳しくは、
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こちらの記事を参照してみてください。和蒸籠を使う理由も『外軟内軟』です。いいかげん、クドくなってきましたよね?(笑)
でも、『外硬内軟』ってめっちゃ大切。だからクドクド書いてしまう。
このあとは、お米を冷まして種麹をふりかけていく引込みという作業になりますが、キリがいいのでこの記事はここまでとします。
しっかり、続編も書きますのでよろしくお願いします!ではでは。
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